がくえんのおと

学園の日常やグループリーダーの視点から見えていること、子どもたちが感じたことを発信していきます。

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君は誰かのやりたい!を心から応援できるか?

こんにちは。校長ちほやんです。

先日、私が経営者の勉強会に参加していた時の話です。

「あなたたちはこの状況でカフェを始めたい!という友人の起業を応援しますか?しませんか?その理由は?」と。

経営経験はない。自己資金もほとんどない。立地も悪い。開店資金がこんなに必要。今のままだと融資は厳しい。他にも諸々ありましたが、要はこの悪条件の中で勧めるか否かと。

その場にいた25人中、勧める人はいますか?と聞かれて真っ先に手を挙げた私。

他の参加者の方たちはこの条件だと…と勧めない方を選びました。

この講師の方が伝えたいことの意図は分かります。

でも、やりたいんでしょ?どうしてもどうしてもやりたいんでしょ?

ならばどうやったって出来る方法を考えたらいいじゃん。

なにも一人で全部背負わなくていいじゃん。

経験のある仲間や立ち上げが得意な仲間と一緒に立ち上げることだって出来るじゃん。

方法はいつだって一つじゃない。

リスクがあるなら失敗する悪手をとことん見つけてつぶしていったらいい。

いつだって弱者には弱者の戦い方がある。

そんなことを少しモヤモヤして次の日の朝を迎え校舎に向かったんです。

そしてその日の朝、子どもたちに朝のサークルで同じ問いを投げてみたんですね。

「君たちは小4の友だちが来年カフェを開きたいんだ!と言ってきたらなんと反応するかい?」と。

彼らから出てきたのは

「いいねやってみよう!」
「一緒にてつだうよ」
「小学生でやるには色々難しいこともあるかもしれないけど失敗しても大丈夫だよというメッセージを伝えたい」
「小学生でも自分でビジネスしてる人もいるからそういう人を紹介するよ」
という言葉でした。

このどちらがいいとか悪いではなく、

「私たちとその参加者たちの間にはどうしてこの最初の反応の違いがうまれるのだろう?」という問いを渡してみました。

すると小2の女の子が、

「やりたいと思うなら何でもやってみたらいいし、やってだめだったらまたその時考えればいいんじゃないかな。」と。

そして小5の男の子が「きっと色んなことをとにかくやってみたという経験の数の違いなんじゃないかな」と。

さらに小1の女の子が「それって勇気だよね」と。

「そうだよね、私たちも今までヒミツキチの中でたくさんの”無理かもしれない”を、”きっと出来るよやってみよう!”に変えて実際にやり遂げてきたもんね」と。

私これ、あぁ本質だなぁと思ったんです。

確かに大人になるとリスクヘッジが出来るようになる。

失敗しないようにうまく立ち回ることもできるようになる。

もちろん小学生の彼らは起業や経営のリスクはまだそれほど分かっていないからとも言える。

大人になると失敗して失うものも大きくなるだろう。

守りたいものも大きくなっているだろう。

不安や恐怖だって大きくなるだろう。

でも、人間の本質ってここなんじゃないかなって思うんです。

やってみたいなら何でも挑戦してみたらいい。

一人で出来ないなら誰かの力を借りればいい。

失敗しそうになったらなんでだろう?って振り返って考えればいい。

そしてまたやり方を変えてみたらいい。

失敗したって何度だってやり直したらいい。

うまくいっている人に何度でも聞きに行ったらいい。

うまくいかない方法をたくさん発見したらいい。

そしたらきっと自分は自分のことを信じてあげられるようになる。

仲間のことを信じられるようになる。

そしてきっと誰かが同じように困っていたら誰よりも早く手を差し伸べてあげる人間になれる。

人生黙って生きてたって困難にぶつかるときはぶつかるし、取り返しのつかない失敗だってする時はする。

でもそこからどうやって立ち上がってまた歩き出すかだと思うんです。

それが生きる力だと思うんです。

うまく生きる力じゃなくて、うまくいかない時に何を考えどう行動するかだと思うんです。

そしてそれが人を信じて人と共創しながら自分のどまんなかで生きるってことだと思うんです。

でもこの力は一日や二日で身につくものじゃない。

何度も何度も挑戦して、たくさん失敗して、たくさん悩んで考えて、何度でも立ち上がって、何度も何度も感情を味わって、そうしてようやく肌に、細胞に染み込んでいくんです。

こういう実体験から人の痛みがわかるようになるし、人にやさしくなれるんです。・・

日々、ヒミツキチ森学園はこういう話がたくさん出来ていて、確実に子どもたちが自分のどまんなかを生きる上で大切なことを色んな経験の中で学び吸収しています。

私はそれがとても心強いし、これからも大切なことにしっかりと向き合い大切にしていける学園であり続けたいと思っています。

これからの彼らの人生が楽しみで楽しみで仕方がない。

そしてそれは私自身に対しても。

これからもヒミツキチは色んなチャレンジを続けていきます。

最後まで長文お付き合いありがとうございます^^

ヒミツキチ森学園校長 宮下 千峰

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