「いちにち先生」で本気の大人に出会うこと
おはようございます。
グループリーダーのあおです。
さて、今日はヒミツキチ森学園の「いちにち先生」のお話。
魅力ある大人による授業「いちにち先生」
開校当初から「いちにち先生」という授業を、ほぼ毎月行っている。
魅力ある大人が、子どもたちの前に立ち、授業をしてくれるのだ。
校長のちほやんの繋がりを始め、メンバーのつながりや親チーム(保護者)で来ていただく方が多いわけだけど、ざっと並べると次のような仕事をしている人たちが学園に来てくださった。
マジシャン、料理人、探検家、お金の教育、システム思考教育家、観光業、葉山町役場、ダンサー、ミュージシャン…
ここには書ききれないぐらい、いろんな方に来校してもらっている。
コロナ禍ということもあり、オンラインでの開催もあったけれど、どの人も魅力的で、子どもたちもいろいろな影響を受けている。
ボクも子どもの頃に、こんな大人に出会っていれば…
とよく思うのだ。
「先生」になったことに1ミリの後悔もないのだけれど、もっといろんな大人に会っていれば、「先生」という職業を選択しない未来も待っていたのかもしれない。
出会う大人の幅が狭い(そう思い込んでいただけな気もするけど)世界を生きていると、一番身近に続けて出会う大人が先生になる。
そんな先生に恵まれた経験があるボクにとっては一番身近な職業だったのだろう。
そんな「いちにち先生」に来ていただいたのが、内山直樹さんだ。
ドキュメンタリー制作者が語る至極の言葉
内山さんはFacebookにもご自身のポートフォリオを公開されている。
日本の手仕事の物語をドキュメンタリーの可能性と向き合いながら作り続けている「Glocal Craft」
日本の手仕事 | Glocal CraftGlocal Craftは、日本の職人(生産者)の物語をドキュメンタリー映像に記録し、国内外に伝えます。そして、生産者や企www.glocal-craft.com
どれも本当にステキな作品だ。
内山さんへ、子どもたちからインタビューをさせてもらう機会を今回得ることができた。
そう、ボクらのラーニングプロジェクト(探究学習)のテーマが、「ドキュメンタリーをつくり縁を広げていくこと」だからだ。
さて、子どもたちのインタビューが始まると、内山さんが一つずつ丁寧に真摯に答えていく。
その丁寧さが、子どもたちにも伝わっている。
丁寧さもそうなのだが、それ以上に仕事に向き合う姿勢が伝わるのだろう。
言葉の細かい点は異なるかもしれないが、次のようなことを語られていた。
- ドキュメンタリーって「誰かのことを覚えている」と映像に残すこと
- 作品の軸は自分の心が震える事は何なのか
- 編集では、映ってないものの奥に人は感動する いかに想像してもらうか
- 伝えるについては、話すより聴くが大事 聴けると相手の力と合体して強くなる感覚がある
- 作った映像を焚き火がわりに、みんなで見ること そうやってできたものを共有することが縁をさらに広げていく
- カメラを意識させない、心境としては友達になること
どうだろうか。
読んでくれているあなたに伝わるだろうか。
ボクは、このいちにち先生の翌日、毎朝のジャーナルに、取材で聞いた言葉を綴っていった。その時間は45分ほど。万年筆が止まらなかった。
それぐらい仕事を突き詰めている人に出会った感覚があったのだ。
15分の映像に対して、50時間から100時間の映像を撮るらしい。
関係性ができるように一緒に過ごす中で、最後につぶやくように話してくれた一言を、ドキュメンタリーの中で使うなんてこともあるそうだ。
ちょっとできたから、それを言葉に表し表現する…
そんなものが溢れている世の中だからこそ、人の心を内側から動かす内山さんの仕事は際立ってくるのだと思う。
どこまでいっても、自分を掘り続ける、籠り続ける…
表面だけじゃない仕事への気持ちや情熱が十分に伝わってきた。
1回きりじゃなくてプロジェクトを通じて続く
そして何よりも、これがボクたちのドキュメンタリーのプロジェクトのスタートであることが大きい。
何の脈絡もない方であれば、いかにスペシャリストであっても、そこで受けた刺激は薄れていってしまう。
1回きりすごいものを見て、あとは忘れ去られてしまうだろう。
そうではない、これから2ヶ月プロジェクトを進め、ドキュメンタリーを撮影する上で、何度も何度も内山さんの言葉は子どもたちに還っていく。
いちにち先生を、ちゃんとプロジェクトの1つの位置付けで呼んでいることの価値がそこにある。
ヒミツキチ森学園のこと、そして関わってくれる外部のいろいろな場所のこと、言葉にならない、映っていないことの裏側が見ている人に伝わる…そんなドキュメンタリーを作っていきたい。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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