がくえんのおと

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低学年の朝の「対話」を深ぼる

おはようございます。
スクールリーダーのあおです。

さて、今日は、ヒミツキチ森学園の朝の対話についてお届けします。
今年度から1〜3年生の森クラス担当になったのですが、「低学年の毎朝の対話って何をするの?」ということを中心にお話します。

ペア作りとコミュニケーション


森クラスでは、水曜日を除いて、毎日「今日のペア」を作っています。

これは公立小学校の教員の頃もやっていたこと。毎日ランダムで作られるペアと、1日の中でたくさんのコミュニケーションを取ります。
これがどんな先生の語りより有効だということを、ボクは経験則として知っています。

  • 関係性の圧力を下げる
  • 相手がいることは安心感につながる

この2つなんですよね。



1つは、仲良しの子がいたとしても、他の子とのコミュニケーションが遮断されていたら、緊張状態が続きます。
だからいろんな子とペアになって、たくさんの経験をするんです。
読み聞かせで一緒に笑い合って、真面目な学びの場で振り返って、森のヒミツキチの道中、おしゃべりして…

そうやって1日の中でたくさんのことを一緒にすることが、その子との関係性をちょっぴり変えていきます。最後はハイタッチでありがとう!そうやって日々積み重ねます。

また、誰かと何かするって時に、相手が確実にいることは、この時期の子どもたちにとって安心感になります。

だから徹底してペアでのコミュニケーションを重ねていきます。

朝の対話はどうやってる?

そんな低学年ですが、なかなか話す内容には困る子もいると思うんです。ペアになって何を話したらいいかわからないよーって声が聞こえてきそうです。

うちの学園では、チェックインとチェックアウトは、毎日のように行っているため、朝来たら、必ずペアで対話することからスタートしています。

その時に、高学年なら、
「身体の調子、心の調子はどうですか?」
などを聞きつつ、言語化してスタートできます。

でも低学年はそうはいかない。
ペアの対話の後の、全体シェアも限られた人になってしまうことがわかりました。

そこで、次のカードゲームの顔の表情を使って、こんなふうにしてみました。

Avignon Games ソノトキボクハ 2〜6人用 7歳以上 amzn.to

今日の感情を表しているものを見ながら、自分が近いものはどれなのかを明らかにします。

すると、その顔を見ながら、話したいことが浮かんでくる子も。。。

こうやって、お互いの感情を確かめながら、少しずつ話をシェアできるようになってきます。

感情ボードは有効だということがわかりました。

帰りの対話こそ大事なんじゃないか

このボードは帰りにも使えます。
今日1日の感情を置いて、帰りにも同じように振り返りをします。
「聞いて聞いて」「困っています!」
は1日の中だからこそ見つかるもの。そうやって全体シェアしつつ、今日の1日のチェックアウトになると良さそうです。

朝から困っている子はあまりいません。
切り替えている場合が多い、だからこそ、帰りにあげて帰りましょう。翌日の対話の話題にもなりますね。

また、これを書いてて気づいたこととしては、ペアになりすぎるのもよくないなぁと。たまにはワイワイ読み聞かせをペアをフリーにして聴くことも大事だと思いました。

そんな流れを作っていきたいなぁと思った5月に入った朝でした。

日々、子どもたちの様子を見て、感覚を共にして、感情を一緒に感じて、より良い場所を一緒に作っていきます。

この積み重ねが、ヒミツキチの文化を作っていくのです。

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