がくえんのおと

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ホンモノから学ぶ探究を!ラーニングプロジェクト

グループリーダーのあおです。

ヒミツキチでは、プロジェクト学習を年に5・6回行っています。

プロジェクト学習は主に3つ。

  • ラーニングプロジェクト
  • イベントプロジェクト
  • クラスプロジェクト

です。

今日は学びの中心でもある探究を軸におく、ラーニングプロジェクトについてご紹介します。

今年度のラーニングプロジェクト、第一弾は「サルシマーケティング」です。

三浦半島には「猿島」という島があります。自然にできた東京湾で唯一の無人島なわけですが、素敵なビーチでバーベキューができたり、夏に大人気のスポットになっています。

https://sarushima.jp/

猿島を運営している会社はトライアングルさん。トライアングルさんの持っている課題として、冬場の集客がありました。春夏秋には足を運ぶ人がたくさんいるけれど、冬にはなかなか猿島に足を運んでもらえないそう。

そこで「ヒミツキチのみんなと一緒になって何かできないか。」というところから、ラーニングプロジェクトがスタートしました。

探究する対象に近づくために

ボクらがいつも大事にしているのは、「探求する対象に近づく」ということ。対象を好きになってのめり込まなくては、学びに没頭していく子どもたちは育ちません。思考ツールや、問い、マインドマップ…その前に必要なのは、対象に近づくことなのです。

対象に近づくためには何をするか、それは、ホンモノに出会うことです。

ホンモノに出会うために、まずボクらは冬に一度、猿島に遊びに行きました。

とってもきれいな海があり、良い天気の日でしたが、確かに観光客はまばら。その現状を思い知りました。

その後、トライアングルの担当者の方に質問。たくさんの問いを投げて、担当者の方が猿島をどれだけ愛しているかも伝わってきました。

「ボクたちにできる冬の集客ってなんだろう?」からスタートした問いは、

「あんなに猿島を大好きな担当者の方と一緒にしたいこと、成し遂げたいことは何?」に変わっていきました。

トライアングルさんにアイディアをプレゼン!

子どもの自分たちだからこそできる取り組みってなんだろう。

実際にトライアングルさんと一緒に実施したいアイディアを練るために、3つのグループに分かれてプレゼンテーションをすることになりました。

プレゼンテーションを構成していく中で、自分たちの問いがはっきりしてきます、自分たちの課題も見えてきます。面白いのは3つのグループに別れたものの、他のグループのアイディアも取り入れてコラボしようとしているところ。

3月に親に一度見ていただいて、たくさんのフィードバック、アドバイスをもらいました。

そこでゴールではなく、トライアングルさんの仕事の空きが出るのを待って、5月の初旬に最後のプレゼンを行うことに。

その前に再度、猿島に渡り、自分達の実施内容の確認とプレゼンの写真集め。

1年生は今回のラーニングプロジェクトは見学して、それが何なのかを学んでいます。

いざ本番!

プレゼンテーションでは子どもたちが生き生きしながら話す様子がありました。

予算の事、人々の気持ち、ボクらの想い、いろんなことに触れながらプレゼンをさせてもらいました。

「子どもだからと言う甘いジャッジではなくビジネスの相手としてお願いします!」と頼んでいたその結果は…、見事に採用!!

大喜びの子どもたち、プロジェクトの実施に向けて、一緒に進めていくことになったのです!

社会を動かす一歩に

この一連の学習を通しての子どもたちの振り返り、一部を抜粋します。

  • 一企業相手には初めて。今までの発表というより、今回はプレゼンだった。大人を相手にする。好きな人、本気な人にどう伝えるか。そのために自分もまず本気にならないといけないことがわかった。
  • スライドや文章を作る制作的なのが自分は得意なことに気づいた。全体的なことはできるけど、細かいところはうまくできない。自分にあんま問いを投げれてないから、問いを投げれてる6年生を見習っていきたい。
  • スライドを使うプレゼンでは、自分で好きに作れる。困ったところに助けてくれる仲間がいる。相手に任せることが、大事。
  • プレゼンがうまくできて嬉しかった。会社の前だからってことがあって昨日からずっと緊張してた、でもホンモノ相手にプレゼンができた。それが嬉しい。

こうやって今年度1つ目のラーニングプロジェクトは一旦幕を閉じることに。

ホンモノと出会い、ホンモノで学ぶからこそわかることがたくさんあります。

この学びはナマモノであるため常に変化していて、答えは1つではなく無数にあります。その問いと答えはシステムのように絡み合っていて、1カ所にとどまりません。このような学びが、社会に出たときに役立つ力になるんではないでしょうか。

プレゼンを作る中では葛藤の下、ぶつかることもたくさんありました。だけれど、そんな数ヶ月間のプロジェクトの中で子どもたちは確実に成長して、結果がついてきたからの喜びようでした。

今年度2つ目のラーニングプロジェクトは、「島・半島・地形」です。

海クラス(4〜6年生)は修学旅行で行く島のことを、森クラス(1〜3年生)は自分たちの身近にある海を媒介にした地形のことを学ぶプロジェクトがスタートしています。

こちらも載せていきたいと思いますので楽しみにしていてください。

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