相手も自分もいい気持ちになる方法を探していく
「相手も自分もいい気持ちになる方法を探していく」
ワールドオリエンテーション「海とプラスチック」と題して、「葉山プラスチック減らそう大作戦」の学習が終わった後、みんなでの振り返りで2年生が発した言葉です。
この言葉が出てきたとき、ボクは探究する学習をやってきた価値を感じ、一人心を震わせました。
言葉が生まれた背景を探りたいと思います。
海とプラスチック
今年度2回目のワールドオリエンテーションは、コロナウィルスによる緊急事態宣言や行事との兼ね合いもあり、長期にわたるプロジェクトとなった。
普段のプロジェクトは2ヶ月に1回を考えているけれど、このプロジェクトはもう少し長い3ヶ月を予定していた。
それぐらい、子どもたちが前のめりな授業だった。
「この映画がすっごく良くて、みんなと考えたい!」
一人の女の子が提案してくれた「マイクロプラスチックストーリー」という映画からスタートした探究の旅は、葉山の現状を知り、子どもたちの
「この大好きな海を守りたい」
という言葉に集約されていく。
川沿いにゴミが多いのか、雨の次の日はゴミが溢れるのか、プラスチックがこれだけ集める原因はなんなのか。
みんなで探るうちに、葉山の人の街を綺麗に守る努力も知ることができた。
クリーンセンターに行き、プラスチックの再利用のことについてたくさん質問し、町役場の人に来校いただき、自分たちができることを考え抜く子どもたち。
提案は残念ながら受け入れられなかった。
考えてきてヒミツキチの中でできることはやってみた。
地域の方とのつながりもできた。
まずは知ってもらうことを大事に、伝えることもできた。
学びを貯めるための振り返り
さて、一人一人はしっかりと振り返ったものの、翌週の朝、全体としても振り返ってみることに。
そのサークルの流れから、
環境問題は、誰かの正義とぶつかるときがある。
誰かは守りたいもの、大切にしたいもの、が違う。
という流れに行き着いた。
「大切にしたいものが違う人と意見がぶつかるとき、ボクたちはどうしたらいいんだろう」
そう問いかけてみた。
「それでも私たちは、相手も自分もいい気持ちになれる方法を探していく」
それまで発言しなかった2年生の子の言葉の意味は、今を大事にする相手を尊重しつつ、未来を見据えて何ができるかを考え続けないといけない。。。
その想いが気持ちがみんなに広がる瞬間だった。
「相手の言葉を聞き、自分たちの考えを伝えることは大事。それなら傷つくことはない。」
3年生の子の意見も続く。
うわべだけはない、海そのものにどっぷり他の授業でも触れてきたからこそ生まれた言葉で伝え合っている。
今回の学びで得たものは、本当に大きかった。
これからもペットボトルのキャップを集め、出会ったアーティストの方に渡していく。
ボクらが作ったリユースボックスの置き場を探していく。
環境問題はこの期間だけじゃ終わらない。
ボクらがずっと関わっていく問題だ。
ただ、このコトバでボクらはちょっとずつ前に進めそうだ。
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